「ミニマリストのような暮らしをするのは難しい」
「でも、シンプルな暮らしには憧れる」
そんな気持ちを抱いている人は多いのではないでしょうか。

今日は、ミニマリストほど徹底しなくても実現できる、「シンプルライフの始め方」を紹介します。
片づけが苦手な方や、何から手をつければいいか分からない方でも、今日からすぐに始められる方法満載です。
なぜ「シンプルライフ」は難しいと感じるのか?
1. 「ミニマリストにならないと意味がない」と思ってしまうから
ミニマリストのイメージといえば、”家具のほとんどない白い部屋で、床にあぐらをかいて座っている人”。
「そこまでストイックにはなれない」
「そもそも家族がいたら無理」
そんな風に思って手が止まっていたら、考え方を変えてみましょう。シンプルライフとミニマルライフは違います。
シンプルライフとは、必要最小限にこだわらず、「自分が心地よく感じられる量」を大切にしていくライフスタイルのことです。
2. 片づけてもリバウンドしてしまうから
せっかく片づけても数週間後には元通り、という経験はありませんか?
これは、モノを減らすことばかりに意識が向き、生活習慣に合った仕組みづくりができていないことが原因です。「減らすこと」よりも「心地よく暮らすこと」を目標にして片づけを進めていきましょう。
3. 家族が協力してくれないから
「夫がモノを捨てさせてくれない」
「子どもが散らかしてばかりで片づけてくれない」
自分だけががんばっていても、家族の協力がなければ家はなかなか片づきませんよね。でも、あきらめずに「片づけ続ける姿」を見せていくと、いつの間にか家族も影響されていくことが多いです。
ミニマリストじゃなくても始められる!シンプルライフのコツ5つ
1. ジャンル別に全部出しする
シンプルライフの一歩目は、「全部出しすること」です。
- 食器棚の食器を全部出す
- 本棚の本を全部出す
- クローゼットやタンスにある服を全部出す
全部出すと、「こんなにいっぱい持っていたんだ!」と目で見て理解することができます。
全部出しするときは、「場所別」ではなく「ジャンル別」で行いましょう。
- 食器だったら食器だけ。しまい込んである食器もすべて1か所に集める。
- 本だったら本だけ。家じゅうの本をすべて1か所に集める。
- 服だったら服だけ。家じゅうの服をすべて1か所に集める。
2. 保留期間を決める
捨てるかどうか迷ったら「1年以内に使ったかどうか?」と考えます。それでも迷ったときは、保留期間を決めましょう。
- 1年以内に使っていない食器 → 3か月以内に使わなかったら手放す
- 1年以内に読んでいない本 → 1か月以内に読まなかったら手放す
- 1年以内に着ていない服 → 今シーズンも着なかったら手放す
「まだ使えるのにもったいない」という気持ちはよくわかります。でも、「使わないモノを保管しておく手間とスペースのほうがもったいない」と考えれば、自然と手放す気になれるのではないでしょうか。
3. リビングから取りかからない
片づけを始めると、普段よく目につくリビングから始めたくなりますが、挫折の原因になりがちです。
なぜなら、
- リビングには自分以外の家族の所有物も多い
- リビングにはあらゆる目的のモノが集まっている
- リビングは一度片づけてもリバウンドしやすい
このような理由があるからです。
一度始めてしまうと、延々と片づけ続けることになるのがリビングです。ほかの場所を片づけ終わってから、最後に取りかかることをおすすめします。
おすすめの順番はこちらです。
下に行くほど難易度が上がります。
- 洗面所・浴室
- 食器棚
- 本棚
- クローゼット・下駄箱
- キッチン
- リビング
目的のはっきりしている場所から始めるのが、挫折しないコツです。
4. 「毎日少しずつ」よりも、「まとまった時間を確保し、集中して行う」
- 1日1捨て
- 毎日5分だけ片づける
これらのやり方は、モノが少なくなったお家には効果的ですが、まだ片づけを始めたばかりのお家ではあまり効果がありません。人は目に見えた効果を感じられないと、諦めてしまいやすくなります。
最初は1日1時間、まとまった時間を確保して集中して片づけるのがおすすめです。
5. 一度で終わらせようとしない
4 と少し矛盾するようですが、片づけは一度では終わりません。まとまった時間を確保してしっかり見直したつもりでも、生活していくうちにまた不要なモノは出てきます。
「一度で終わらせるぞ」と思うと、終わりが見えずに苦しくなります。何事も完璧を目指さず「7割くらいできればOK」という気持ちで取り組みましょう。
シンプルライフを始めたみんなの声
おもちゃを減らしたら、おもちゃを大切にするようになった(30代女性・主婦)
4歳の息子が、ちょっと遊んでは次から次へとおもちゃをひっぱり出す子で「飽きっぽいなぁ」と思っていました。
でも、おもちゃの数を減らしたらひとつのおもちゃを大切に扱うようになり、新しいおもちゃもあまり欲しがらなくなりました。
今までは「あるから出していただけ」「いっぱいありすぎて好きなおもちゃがわからない状態」だったんだと気づきました。
服を減らしたら、服選びが楽しくなった(20代女性・会社員)
クローゼットにパンパンに服を持っていたのですが、思い切って半分以下に減らしました。
服がたくさんあったときは、毎朝「着ていく服がない」と悩んでいたのですが、服を減らしたら「あれも着たい。これも着たい」と服選びが楽しくなりました。
食器と調理器具を減らしたら、食事作りが苦じゃなくなった(50代女性・主婦)
大量にあった食器を手放し、お気に入りのものだけを使うようにしたら、食卓がおしゃれになりました。
お鍋や調理器具もよく使うものだけにしたので、料理中でもサッと取り出しやすくて、以前ほど食事の支度が苦じゃなくなりました。
よくある質問 Q&A
Q. 家族が全然協力してくれません
家族といえども、自分以外の人間を変えることはできません。家族にも片づけて欲しいと思ったら、ひたすら「自分が片づけ続ける姿」を見せていくのが一番の近道です。
モノが減り、心が軽やかになって楽しそうに過ごしているあなたの姿を見たら、自然と家族も片づけたくなってきます。
特に子どもは母親の影響を受けやすいので、反抗期の子でも、いつの間にか自分の部屋を片づけていたりします。
長い目で見守ることが大切です。
Q. すぐにリバウンドします
一度集中して片づけたあとは、「1日5分の片づけ」や「1日1か所」「1日1捨て」など、毎日少しずつ継続しましょう。
郵便物や通販の段ボール箱は、届いたらすぐに開封する癖をつけるといいですね。
Q. 何をどれくらい捨てたらいいのかわかりません
シンプルライフは「自分や家族が心地よく暮らす」ことが大切です。
たとえば「視界に入るモノが多すぎて疲れるな」と感じるのなら、量を見直すべきサインかもしれません。
- 同じものを複数所有している
- 使いたいときにサッと取り出せない
- どこにやったか思い出せない
これらは、モノの定位置が決まっていないことで起こる現象です。定位置を決めれば、「ここにハサミは2つもいらないな」「ボールペンが多すぎて取り出しにくいから少し処分しよう」などと考えることができます。
心地いい量は人それぞれです。一度で片づけを終わらせようとせず、ブラッシュアップをくり返していくうちに、自分に最適なモノの量が見えてくるでしょう。
Q. 小さな子どもがいると、どうしてもモノが増えてしまいます
子どもは成長に合わせて必要なものが変わるため、特にモノが増えやすいですよね。
おもちゃは一軍と二軍にわけて、二軍は子どもの目につきにくい場所へしまいましょう。しばらくしても思い出さないようなら、処分しても大丈夫です。
おさがりに回す予定の服や靴などは、「自分だったらこれを着たいか?」と考えて厳選します。子どもとはいえ、「気分の上がらない服や靴」はもらっても嬉しくありません。
逆におさがりでもらった服や靴は、「2年以内に使うサイズ」に限定して残しましょう。服も靴もパンパンに詰め込んで保管していると劣化が早まり、いざ使おうとしたときには傷んでいて使えないなんてこともよくあります。
収納スペースも保管にかける手間暇も、「未来のため」ではなく「今のため」に使えるといいですね。
Q. 片づける時間がなかなか取れません
働いていたり、子どもがいたりすると、まとまった時間は取りにくいですよね。
おすすめは、いつもより1時間早起きして片付けることです。
寝る前のスマホタイムをやめて、そのぶん早起きして片づけをしてみてください。1週間後には今よりもずっと暮らしやすくなっていることでしょう。
家が片づくと探し物をする時間が減り、さらに片づけできる時間が増えます。
ぜひ、ちょっと無理をしてでも片づけの時間を取ってみてください。
Q. モノを減らすと後悔しませんか?
後悔しやすい思い出の品などはすぐに決断せず、いったん保管しておくことをおすすめします。また、写真や動画に撮るなどして思い出を残しておけば、わりとあっさり手放せたりもしますよ。
もし、手放したことで後悔することがあれば、それは「学びになった」と考えるようにしましょう。
いらないものに囲まれていたせいで、本来は大切だったはずのものまで埋もれてしまい、「手放す」という選択をしてしまったのです。
モノが少なくなれば、自分にとって大切なものがよく見えてくるため、間違って手放すことはなくなります。
まとめ シンプルライフは「心地よい暮らし」のこと
シンプルライフとは、自分にも家族にもちょうどいい、「心地よい暮らし」のことです。最初から完璧を目指さず、自分や家族にとってベストな持ち物の量を探りながら、片づけを進めていきましょう。
あなたの背中を家族も見ています。まずは洗面所の引き出しひとつから、全部出ししてみませんか?
コメント