「持たない暮らし」
「ミニマルライフ」
「シンプルライフ」
SNSや雑誌で目にすることが増えた言葉ですが、その違いを正しく説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

「ミニマリストとシンプリストって何が違うの?」
「私はどっちの暮らし方に向いているの?」
今日は、そんな疑問を持つ人に向けて、ミニマリストとシンプリストの価値観の違いを解説します。
自分に合った暮らし方を見つけるヒントになったら嬉しいです。
なぜ「違い」を考えるのか
暮らしを整えたいと考えたとき、「とにかくモノを減らすべき」という考え方に縛られてしまう人は多いです。
明確な目標がないままモノだけを減らし続けると、モノを捨てすぎて後悔したり、ストレスを感じてリバウンドしたりします。
自分はどんな暮らしをしていきたいのだろうか。
これをじっくり考えることがとっても大切です。
次の章では、ミニマルライフとシンプルライフの違いについて、詳しく見ていきましょう。
ミニマルライフとシンプルライフの違い
1. ミニマルライフとは
ミニマルライフとは、「自分にとって必要最小限のモノだけで暮らす」ことを指します。
よくある勘違いが、
「ミニマリストになるとベッドとパソコン以外の家具は全部捨てて、服は同じものを2~3着だけで着回さないといけない」というもの。
そういうミニマリストもたしかにいます。でも、ミニマリストの全員がそういう暮らしをしているわけではなく、
- 服は3着しか持っていないけど、好きなレコードは棚いっぱいに集めている。
- 本やCDはひとつも持っていないけど、カメラは何台も持っている。
- 服も靴も最低限しか持っていないけど、スパイスなどの調味料はいろいろ集めている。
など、何を大切にしているかは人それぞれです。
自分にとって本当に大切なものに手間も時間もお金もかけ、それ以外のモノを削ぎ落として暮らしていくこと。
これがミニマルライフです。
2. シンプルライフとは
シンプルライフとは、「必要なものを厳選し、ちょうどよく快適に暮らす」ことを指します。
たとえば、
- コップの数は家族の人数分より多めにあったほうがいい
- 掃除機は1階と2階にそれぞれほしい
- 小さな子どもがいるから食品のストックはたくさんほしい
こんな風にそれぞれのお家にとって「必要なものの量」は違います。
減らすことが目的ではなく、自分や家族が快適に過ごせるモノの量を見極め、整理収納の工夫をしながら家を整えて暮らすこと。
これがシンプルライフです。
3. ミニマリストとシンプリストの価値観
- モノとの向き合い方
ミニマリスト=大切なもの以外は最小限にする。
シンプリスト=必要なものそれぞれの量を厳選する。
- 心地よさを感じるもの
ミニマリスト=余白を心地よいと感じる。
シンプリスト=好きなものが適度にあり、整理整頓された風景を心地よいと感じる。
- 共通する価値観
余分なモノをそぎ落としていくことで、「自分の好きなもの」「大切なもの」がわかる。
それぞれのライフスタイルを選んだ人の声
30代女性(シンプルライフ)
散らかった部屋に帰るのに嫌気がさして、あるとき一気に処分しました。
モノは収納に入る分だけと決め、床やベッドの上に散らかっていたモノもすべて収納。ベッドカバーやラグを新しく揃え、チェストの上にどうしても捨てられなかったぬいぐるみを並べたら、自分の部屋が大好きになりました。
50代女性(シンプルライフ)
子どもたちが巣立って雑然とした家の中をどうにかしたいと思い、片づけ始めました。自分の終活も兼ねています。
子育て中に適当に買ったタンスや収納ケースを処分し、ダイニングテーブルやソファを二人用の小さなものに買い替えました。じっくり考えて選んだ家具は愛着もひとしおで、インテリアを邪魔するものは置かないように気をつけています。
ごちゃごちゃしたモノがなくなっただけで、頭がスッキリして快適です。
20代男性(ミニマルライフ)
自分は何が好きなのか、将来何をしたいのかわからずに過ごしていました。1年ほど前にミニマリストの生き方を知り、それからどんどんモノを捨て始めました。
モノを減らせば減らすほど、自分が何を大切にしたいかが明確になってきて、将来の夢もできました。今では、何もない部屋で趣味のブログを書くことが生きがいになっています。
まとめ 自分に合ったスタイルを選ぶには?
ミニマルライフでもシンプルライフでも、共通する部分は、
「モノを減らすことで、自分の好きなものや大切なものを知る」
ということです。
ミニマルライフは、好きなものや大切なものに全力投球する生き方。
シンプルライフは、好きなものも大切なものも、それ以外のものも愛でる生き方。
どちらが向いている・向いていないと最初から決める必要はありません。自分にとって心地よい暮らしを探りながら余分なモノを手放していけば、やがて見えてくるでしょう。
どちらのライフスタイルも、これからの時代にはおすすめの生き方です。
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