「夢を諦めるか?追いかけ続けるか?」
この悩みは多くの人が経験するものです。夢を夢のままで終わらせてしまうのか、それとも自分が納得いくまで追いかけ続けるべきか。一度社会に出た大人だからこそ、出せる答えもあります。

この記事では、自分の夢を諦めようか追いかけ続けようか迷う人たちに向けて、人生の先輩たちの体験談と、迷ったときに考えるべき5つのことをお伝えします。
1 その夢は本当にやりたいことなのか?
夢を諦めようか迷ったとき、まず立ち止まって考えたいのは「それは本当に自分のやりたいことなのか?」ということです。
その夢に対して、自分の心から湧き上がる強い想いがあるかどうか?困難があっても続けたいと思えるかどうか?というのを、自分に何度も問いかけましょう。
自己分析の方法としては、「なぜその夢を持ったのか」「どんなときに心が動くのか」を紙に書き出してみるのもおすすめです。
2 諦める勇気と追いかけ続ける勇気の代償を考えているか?
夢を諦めるにしても、追いかけ続けるにしても、それぞれに「勇気」が必要です。
諦める勇気を出せば、夢のために無理をすることもなくなり、自分に合った別の道を選ぶことができるようになります。
追いかけ続ける勇気を出せば、5年後10年後、あるいは自分が最期の瞬間を迎えるそのときに「夢を諦めなければよかった」という後悔を無くすことができます。
ただし、どちらの勇気にもそれぞれ代償があります。前者は「安定した道を歩めないかもしれない」という代償、後者は「心の中ではずっと夢を諦めきれないかもしれない」という代償。

以下で、それぞれの選択をした人たちの体験談を見てみましょう。
夢を諦める選択をした人の体験談
起業の夢を諦めた男性
大学時代から「自分の会社を持ちたい」と思っていましたが、両親の猛反対で大手企業に就職。しかし、口うるさかった両親も年老いて、自分も定年が近づいてきた今、「あのときの選択は正しかったのだろうか」と考えることが増えました。
守るものがない若いときこそ、やりたいことに挑戦すべきだと思います。
ソプラノ歌手を諦めた女性
音大卒業後、歌手を夢見て活動を続けていましたが、周囲の「子どもは早く生んだほうがいい」という声に押されて、結婚・出産しました。
その後もう一度歌を歌い始めましたが、子育てしながらだと時間も体力も足りず、なによりびっくりするほど声が出なくなっていて落ち込みました。女性は出産で体質も変わるので、夢があるなら慎重に判断すべきと思いました。
プロスポーツ選手を諦めた男性
高校卒業後にプロか進学かで迷い、大学に進学しました。
進学後も競技は続けていましたが、やはり高卒でプロ入りした仲間との差が開いていくのを感じ、卒業後は普通の企業に就職しました。
今は本業のかたわら、ジュニアチームのコーチをしています。未来ある子どもたちが羨ましくてたまらない気持ちと、「自分はこれでよかったんだ」という安堵した気持ちと、同じくらいあります。
夢を追いかけ続ける選択をした人の体験談
俳優として活動している男性
大学の演劇科を出たあと、アルバイトをしながら舞台に立ち続けています。
40歳過ぎた今でも収入は安定せず、かつての仲間たちの多くが家庭を持つ中、「いつまでこの生活を続けられるだろうか?」と不安になることも多いです。
でも、やはり演じることはやめられません。舞台に立っているときが一番幸せなんです。だからこれからも俳優を続けていくと思います。
バレエダンサーになった女性
高校卒業後にバレエ留学をし、帰国したあとは国内のバレエ団のオーディションを受けまくりました。
団員にはランクがあって、下のほうのランクは所属年数制限があります。決められた年数のうちに結果が出せなかったら退団するというルールです。
私はひとつめのバレエ団を年数制限によって退団になり、現在は別のバレエ団の下部組織に所属しています。年齢的にもそろそろ限界ですが、踊り続けてきたことは後悔していません。
小説家になった女性
一度は普通の企業に就職しましたが、執筆活動との二足のわらじで体を壊し、退社しました。
その後は小説家としてなかなか芽が出ず苦労の連続でしたが、近年はネット上などにも作品を発表する場が増え、それにともなって着実に仕事が増えてきています。
あのとき諦めなくてよかったと心から思います。
3 夢を追い続ける場合、期間を決めるのか?それとも一生追う覚悟があるのか?
高校や大学卒業後、すぐに「夢を諦めろ」と言われたら無理かもしれません。でも、たとえば「25歳まで」「30歳まで」と期間を決めることで、その後の人生プランも立てやすくなりますし、自分も納得がいきやすくなるでしょう。
あなたのその夢は、「短期間で成し得る可能性のあるもの」なのか、それとも「生涯に渡って追いかけ続ける覚悟があるもの」なのかを考えることも大切です。

特に女性の場合、もし子どもを望むのであれば、計画的に夢を追う必要があるでしょう。
4 夢を諦める場合、第二プランはあるのか?それともそこでおしまいにするのか?
夢の種類には、人生の途中で「やっぱりもう一度夢を追いかけたい!」となったときに再開できるものと、できないものとがあるでしょう。
たとえばプロスポーツ選手やダンサーの場合、若いうちに諦めてしまったら、その後40代50代になってから夢を叶えることはできません。
若いうちに自らきっぱり諦めて本当にいいのか、よく考える必要があります。
また、指導者になったりアマチュアとして活動を続けたりと、プロ以外の道もあります。その場合は、「いつ頃からその活動を始めるのか」ということも考えておきましょう。
なぜなら、世の中には「指導者になること」を夢にしている人もいるからです。
「プロの夢は諦めたけど、そのうち指導者になれたらいいな」なんてぼんやり思っているだけだと、「指導者になること」を夢にしている人たちに置いて行かれてしまいます。
夢の第二プランがあるのなら、それもふまえて将来設計をしていきましょう。
5 夢の方向転換はできないか?
「夢の第二プラン」にも通じる項目ですが、狭き門に向かって猪突猛進することだけが「夢を追う」ことではありません。ほんの少し方向転換するだけで、門戸が広くなる場合もあるでしょう。
たとえば漫画家になりたいという夢があった場合。王道の少女漫画家ではなく、社会風刺漫画や四コマ漫画など、作風の方向転換をすることによって有名になった漫画家さんもいます。
アイドル歌手になるのが夢だった人が、演歌界で大成功!という例もありますよね。
競争の激しいバイオリニストから他の弦楽器に転向した、という話もよく聞きます。
「絶対に私はこれじゃなきゃいやだ!」と頑なになるのではなく、夢の方向転換を視野に入れてみるのも、夢を追い続けるためのひとつの方法といえます。
夢を実現させた人の体験談はこちら ↓
まとめ 人生には多くの可能性が広がっている
夢を諦めるべきか迷ったときは、「なぜその夢を持ったのか」「自分にとって本当に大切なことは何か」を考えてみましょう。

諦める選択も続ける選択も、どちらも間違いではないです。
- その夢は本当にやりたいことなのか?
- 諦める勇気と追いかけ続ける勇気の代償を考えているか?
- 夢を追い続ける場合、期間を決めるのか?一生追う覚悟があるのか?
- 夢を諦める場合、第二プランはあるのか?そこでおしまいにするのか?
- 夢の方向転換はできないか?
ここまでの項目を参考に、ぜひ広い視野を持って、人生プランを練ってくださいね。
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